細部に神は宿る。それを教師に当てはめると

細部に神は宿る。この言葉が好きです

「細部に神は宿る」とは、作品の完成度や価値は、細かい部分へのこだわりによって決まるという考え方を指します
元々はドイツの美術史家アビー・ウォーバーグや建築家ミース・ファン・デル・ローエが好んで使った言葉で、後に広く知られるようになりました。

なぜプロの選手達はスイングやシュートフォームをひたすらに繰り返し練習するのかといえば、その細部に違いが出るからです
野球のスイングなんて誰がやってもだいたい同じものです
でも細部には違いがあって、その細部の違いでパフォーマンスが変わることをプロは知っている

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一方で、生徒はそんなことをどうでもいいと一蹴して「練習試合をしろ!」と要求します
基本の大事さがわかっていないのです
それって実は教師も同じです

誰が学活をやっても、クラス経営をやっても大差はないと思うかもしれませんが、細部の違いで結果は大きく変わります
これが特に若手は理解できない

力のない教員は打ち合わせを嫌がります
面倒だからです
それは基礎練習と同じ感覚ですが、力ある教員は細部こそが大事だからこそ、こだわって話し合いをするのです

この差

A puffin takes flight from the rocky cliffs.

学級経営で言えば、生徒のちょっとした言動も細部になります
ちょっと反発的発言、態度や特定の生徒を貶める発言など、教室では細部だらけが起きます
なぜかというと、生徒たちはこの細部からはみ出してルールを逸脱して自分たちの都合の良いようにしたいからです

情けないことですが、生徒たちは「人を馬鹿にして自分の地位を相対的に上げたい」こんなことばかり考えています
この細部にどう向き合うかが教師の力の見せ所です

力ある教員は細部に対して敏感に反応してストップを掛けます
「ちょっと待って。今なんて言った?」と
若手教師はスルーします

Sunrise illuminates a beautiful lake and snowy mountains.

なぜスルーか?
いちいち細かいことを言うと生徒に嫌われるから、余計な仕事が増える、生徒が反発したら怖いからです
もちろん、これはベテランにも言えます

細部の積み上げで偉大な選手ができるのと逆のアプローチで、生徒たちのモラルは低下して学級崩壊に近づいていきます
若手もベテランもやっていることは変わらないのですが、細部に対する考え方や対処が違います
結果は明らかです

細部に神は宿る。あなたはどのように考えますか?

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